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庵田
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職業:
無給NPO理事
趣味:
都市散策、調査研究、写真撮影、マンガ熟読
自己紹介:
高学歴ワーキングプア。生活の糧をどうすべきか毎日模索中。
共著でいくら本を増やしても、それは研究者としての実績にならないそうです。数年前から同じ事言ってますが、雇ってくれるところをただ探すのみです、はい。
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『北九州の近代化遺産』&『福岡の近代化遺産』編纂事務局がお贈りする、出版散々回顧録・出版社非公認ブログです。とりあえず、今後の出版企画情報を逐次報告します。
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今回の書籍、『福岡の近代化遺産』が実際刊行するまでの仮タイトルは、「福岡の産業遺産(仮)」でした。
北九州が近代化遺産という名称で出版しているのに、直前まで産業遺産という対象で出版しようとしていたのです。実に不思議な話ですが、出版者側+私の主張が通る形で現在の名称になるまでは、やはりすったもんだあったのです。
「産業遺産」名を最後まで主張していたのは、編集代表でした。出版名義が九州産業考古学会であることも原因として挙げられましたが、「はじめに」及び概説で述べられている産業化と近代化は異なるものである、そして対象となる遺産が産業化の過程で出来たものであることを明確にすべきだ、との主張からおおかた『福岡の産業遺産』タイトルが確定しかかったこともありました。
これに私が反対したのには、やはりいくつか理由があります。前回とタイトルを合わせたい、ということもありますが、一番主張したのは、
「産業遺産」名にすると、工場建築以外を取り上げづらくなる、という問題です。
これは産業考古学会のみで現れる現象かも知れませんが、学会の研究対象たる産業遺産の範疇をかなり狭めていることが良くあります。かつて学会発表用に旧警察庁舎の活用事例を取り上げて提出したところ、「警察署は産業遺産とは認められない」と訂正意見を求められることがありました。
もし、これが今企画にも適用されてしまうと、これとか、これとか、これまでもが取り上げられなくなってしまい、本自体がまるっきり面白くなくなる危険性が生じます。なるべく幅広く、近代のおもしろさ、すごさを伝えたいという思いから近代化遺産という、人によっては曖昧といわれるような定義を用いて本をまとめました。
結果的にタイトルをまとめたことで、これに続く企画も同様の『~の近代化遺産』という名称を使うようです。これが良かったのか悪かったのか。判断は皆様に委ねたいと思います。
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やっぱり、永遠の問題ですよね
2008/02/18(Mon)12:30:04
私は、どうしても「近代化遺産」のことばがなじめません。
近世期の技術を基本とした水車とか石橋などが「近代化遺産」というのはどうも釈然としない...。あと、官製用語というのもやや気に食わない点です。
「産業遺産」のほうがあまり近代か近代でないかというのを気にせずに使えると思うし、私自身は近代でも近世でも遺し伝えていくべきものは「遺産」だと思うのですけどね。

警察署は、近代化遺産であり、同時に警察行政という産業の産業遺産だと思うのですが...。教会も宗教産業だし。

先日、高千穂鉄道の話題をmixiでして「動態保存の産業遺産」という表現をつかったら、ややお叱りに似たコメントを受けました。「遺産」じゃない!そうです。確かに...。
Re:やっぱり、永遠の問題ですよね
2008/02/19 01:56
近代の始まりをどこからと捉えるか、というところで認識の相違があるのは、仕方ありませんね。官製用語云々については、これも個人の好みの問題が。
学会の方々が「産業遺産」という言葉にもっと柔軟性を持って貰えれば(ニジニータギル憲章の概念に忠実にしていただければ)、私はこちらの用語で統一しても良いと思います。ただ、現状の「あまりにも厳しすぎる範囲の限定」が行われている段階では、どちらかといわれれば、近代化遺産という言葉を支持せざるを得ません(私の研究対象の3/4くらいが産業遺産認定して貰えないものになってしまう、、)。

>「動態保存の産業遺産」
あー、現役施設には「遺産」という言葉に対するアレルギー反応がやはりありますね。須田寛氏はそういった現状に対して「産業文化財」という言葉を用いられています。言葉の是非はともかくとして、ケースバイケースで使い分けていくほか無いようですね。
庵田
 
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