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HN:
庵田
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男性
職業:
無給NPO理事
趣味:
都市散策、調査研究、写真撮影、マンガ熟読
自己紹介:
高学歴ワーキングプア。生活の糧をどうすべきか毎日模索中。
共著でいくら本を増やしても、それは研究者としての実績にならないそうです。数年前から同じ事言ってますが、雇ってくれるところをただ探すのみです、はい。
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『北九州の近代化遺産』&『福岡の近代化遺産』編纂事務局がお贈りする、出版散々回顧録・出版社非公認ブログです。とりあえず、今後の出版企画情報を逐次報告します。
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es-daimyou-m.JPG今日から二日連続で福岡編の紹介したかったものをお伝えし、このコーナーも店じまいにいたしたいと思います。もう少しだけおつきあい下さい。

さてこちら、天神地区に最も近い小学校建築です。それでこのたたずまい、これは、福岡市内にあって奇跡といっても良いでしょう。しかし、、、戦前期のがつこう建築には、それぞれに地域色がそこはかとなく出ていて、愛らしいですね。
しかし、この建物も老朽化の陰が迫ります。まして福岡県西方沖地震の影響は少なからずあるものと思います。地域住民の愛情で残されてきたこの建物。少しでも長く見ていきたい作品です。
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出版直後にお世話になった方々へ献本するため、ばんばん郵送していると、本の値段なんてあってないようなものだな、と訳の分からない感慨にふけることがあります。
実際のところ、日本において本の値段は大学生協のような特殊事例を除き、どこにいても同じ値段です。ただ、これは一般書店に流通する刊行物に限定するもので、それ以外、まあ、たとえば同人誌即売会のようなところへいけば、「売っている人が1000円と言えば、100円の品物でも1000円になる」という定価消滅空間が現出します。
これは古本においても同じです。それが今年発行された書籍であっても、「非売品」と書かれてしまうとどんな値段にでもなります。昨今の近代化遺産ブームは、一方では歓迎すべきものなのですが、非売品の報告書市場を大幅に狂わせる結果となり(または市場にものが供給されない、飢餓状態(困笑))、私のような拠り所のないペーペー研究者にはつらい状態となっています。かつては4000円程度で購入できた『秋田県の近代化遺産』が、15000円、ってのは、少々おかしいんじゃないか、と思わざるを得ません。が、やはりここでも本の価格はあってないようなものなのでしょう。売るという人がいなければ、ものはいつまでも手に入りません。
これは情報収集力の違いというべきなのでしょうか、一つ衝撃的な例を申し上げますと、先日あのam○z○nで『福岡の近代化遺産』が、何故か古本で売られているのを発見したのです。
その価格、6430円。
いや、それは、あまりにもおかしいでしょう!
こんな恐ろしい値段がまかり通っているのは、やはり本家のa○a○on様がいつまでも新刊を扱おうとしないからに他なりません。国内組はおおむね取り扱ってくれているのに、何でしょうね、この扱い。
miyake-s.JPG出版企画を考える際、慣れてくるとどこかで「遊び」の部分がほしくなります。今回では、なんだかんだと考えながらも忙しさが優先してしまい、結論として実行したまじめな遊びは「水道路通り」看板くらいでしょうか。とりあえず、見た人が「これは、やったな」とニヤリとしていただければ、こちらの思惑は成功しています。が、おおむねそういった試みは伝わらないことの方が多いのですが。
それでこちらの建物。建物自体も大正期の擬洋風建築で、近代和風のたたずまいながら縦長の窓を採用した、不思議な作りとなっているところも特徴ですが、何よりも「博多うどん」の代表的な店舗の一つであることが、私が取り上げたかった理由になっています。
福岡県西方沖地震で大きく被害を受けたものの同一店舗を改修し営業再開。独特の、太く腰のない、だしで食べさせるという博多うどんの特徴をこれでもかと感じさせる、おもしろいうどん屋なのですが、いかんせん福岡市博多区で取り上げるべき遺産が多かったため、一応予備校補の一つに挙げていたものの掲載までには至りませんでした。
この「食べ物文化」を取り上げる方針は、『筑豊の近代化遺産』で生かされる結果に、、、なるかもしれません。結果は出版後のお楽しみ、ということで。
まあ、これについてはあるようでないような、雲をつかむような話ではあるのですが。一応北九州のその後を含めた近況報告も兼ねた話をしようと思います。
『福岡の近代化遺産』は、刊行以降各種メディアにも取り上げられ、深夜番組には「これ、中身は完全なパクリ?」と思える企画(歴史探偵もの、、、ともいえなくもないドラマの真似)も登場する始末。もう喜んでいいやらなにやら、複雑な心境です。
会的には新入会員もぼちぼち入っており、根付くかどうかはわかりませんが、いずれは私の負担も軽くなるものと(半分あきらめながら)期待はしています。
あと、福岡市周辺の近代化遺産一般に対する関心度が上がっているようです。徐々に登録文化財制度も適用して認知をはかっている現状への手助けになったのかな、と思います。実際のところは分からないんですが(笑)。
そうですね、学会イベントで見込んでいる人数よりは、一般参加が増えているので、この部分には貢献している、、、かも。
私的には、産業考古学会の評議員に任命されたことが、一番の効果ではないかと何となく考えています。まあ、だからといって役員待遇があるとか、なんか得した感じはないようでがっかり、ですが(苦笑)。
学者さん、といわれていますが、役得の要素が大きいのは民間企業の一線級サラリーマンが一番多いのかもしれません。この業界、そんなにあこがれるもんではないですね(私はまだ職にもなってないし!)。
ううむ、やっぱり波及効果があるのかないのか、よく分からない結論になってしまいましたね。
『北九州の近代化遺産』と今回の書籍とを見比べていただくと、執筆者にかなりの重複があることに気づくかと思います。
これは以前お話ししたように、経験を積んだ方の方が話が通りやすいということもあるのですが、ここには更に逆のパターン、つまり次の企画につなげるための人選といったものもありました。
現在順次企画が進んでいる『筑豊の近代化遺産(仮)』に向けては、別途事務局を設けて全く別の動きを行っておりますが(一応私も執筆だけは行います)、これ以降の企画、つまり福岡県内シリーズで残された最後の地域である「筑後」の企画準備のため、担当になりそうな方々を執筆陣に一部加えております。
これは、出版までにかかる手順を理解していただくとともに、前回からのある程度のつながりを持ってもらうことで、引き継ぎもスムーズに行えるようにとの配慮から行った人選でした。何とか、筑後地域の企画も動きそうだという話も伺いました。さて、今回私はゆっくりできればよいのですが、、、果てさて、どうなることやら。
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